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オテサーネク 妄想の子供

初見。


す、すごい世界観や!(ゴクリ)



あらすじ

ホラーク氏は、子供を切望する妻のために、冗談半分に切り株で作った赤ん坊をプレゼントする。この軽はずみな行動が、後にエライ事態を引き起こすとは誰が想像できようか。


オテサーネク



かねてからお噂は聞いていたヤン・シュヴァンクマイエル氏。シュール食べる短編ポー好きなワイにとって、これ以上条件の揃った作風は他にない、と大注目していたお人なんだけど…。(『オテサーネク』他、長編もあり)


彼の作品を観たのは今作が初めて。なぜなら、どうしても鑑賞に至る最後の一歩が踏み出せなかったからだ!


あの世界に入り込んでしまうと、現実に戻って来れないような漠然とした恐怖感があってさぁ。シュールのレベルで言えば、間違いなく上の上。マグロで言えば、脂ギットギトの大トロの霜降り。美味いんだけど、口当たりが悪い&胃もたれしちゃうみたいな。


そんな自分勝手なイメージから「観たいのに観られない」と一人で尻込みしていたけど、今回やっと鑑賞を決意!!


以下ネタバレっす↓












結論から言うと、非常に良かった。完璧に楽しませてもらったわ。チェコの民話をもとにしてるみたいだけど、食人木のお話は微塵も知らなかったから、切り株の赤ん坊オティークが動き出した時「ふごっ!」と唸ったよ。


ホラーク夫妻を演じた俳優たちの演技もリアルなんだよね。夫人のオティークに注ぐ愛情だとか、ホラーク氏の戸惑う様子があまりにも見事で、本当にオティークが実在するかのような感覚に陥ってしまった。


ホラーク夫人 meets オティーク with ホラーク氏
オティークを愛おしそうに抱きしめる夫人と、後ろで「これ、切り株やのに…」と笑いをこらえる夫(3秒後には後悔)


ホラーク氏がオティークをこしらえ、夫人に差し出した時、彼女の目には切り株型の赤ん坊ではなく、人間の赤ちゃんの姿が一瞬だけ映った。彼女はオティークを溺愛するが「背中から枝が伸びた」とのセリフや、手足の根っこ(爪)を枝切りバサミでバッツンバッツン切る様子から、オティークが木である事を認識していると見て取れる。


彼女にとっては、オティークが人間であれ木であれ「自分の愛しい息子」である事に変わりなく、彼の為なら自分勝手な解釈で物事を正当化したりもする(そのへんは、観ていて少しイラリと来るけど)。


一方のホラーク氏は、気まぐれから切り株を赤ん坊の形にしたのに、夫人が想像以上に食いついたもんだから、タジタジ。夫人の考え(妊娠したフリしてオティークを産んだ事にする)に振り回されながらも、オティークの世話や食い残しの後始末、証拠隠滅などをやってのける。ある意味、夫の鑑


妻の奇行に疲れ果て、何度となくオティークを殺そうとするが、彼は最後まで妻を見捨てなかったし、息子を殺す事ができなかった。


結局遠回りをしているが、夫婦は愛し合い、両親は子供を愛する、愛に満ちた家庭だったという事になる。たとえ赤ん坊が切り株でもいいから、せめて食人木でさえなかったらねぇ。切り株で人食いで、ってどんだけ運がないの。泣けてくるわ。


また、オティークの存在に気づいている夫婦以外の人間がもう一人。夫婦の隣人の娘アルジュビェトカで、彼女もまたオティークを可愛がるのだけど、この子がまた子供とは思えないほどエグイ


家の食べ物を持ち出した事が親にバレちゃった…。オティークに食べさせる物がないよ! どうしよう。よし、誰か人間の中から犠牲者を選ぼう☆ byアルジュビェトカ


恐ろしい子!!


しかも、犠牲者の選択肢の中に、自分の両親を入れるというのも怖い。この子の事だから、クジに当たったのが親だとしても、躊躇わずオティークに食べさせてたんだろうね。


恐ろしい子!!(本当に恐ろしいから2回言ったヨ)


だが、個人的にもっと恐ろしかったのは、ペド○ィリアの爺さんだね。ダントツ、キモかった。あのズボンのチャックから手がニョッキリの表現は、あまりに上手過ぎて感心はしたけどね。爺さんはキモい。


そして注目の食事シーン。あの食欲をなくす色合い、ぐちゃぐちゃ具合、中でも「グチャッ、ベチョッ」という音は外せない。あれ、恐らく後から音を足してるよね。限りなく不味そう。不味そうなのに見ていて楽しい!


想像していたよりもずっと今作を楽しめたから、この勢いのまま彼の作品を観ようかとも思ったけど…。短編の題名の一部を紹介すると、『肉片の恋』『棺の家』『地下室の怪』など、これまた一筋縄ではいかないような題名ばかりで、自分を奮い立たせてから再度トライする事になりそう。


そう考えると、今作は比較的、普通の内容だったように思えてきたんだけど、感覚がマヒしてるだけかな?


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コメント
128: by シャロン on 2013/07/19 at 05:50:45 (コメント編集)

なんだか面白そうなので、ネタバレをスルーして読ませていただきました。

レンタルしてきま~す。

129:コメントありがとうございます♪ by ベネディクト on 2013/07/19 at 19:54:18

>シャロンさん

こんばんは^^

はい! 私自身は、とてもとても楽しめた映画でした!

是非とも鑑賞をオススメしたい作品なので、
じっくりとあの独自の世界観に浸っていただけたらと思いますヽ(*´∀`)ノ

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Author:ベネディクト
映画への愛は半端じゃないですが、適当な性格なので、愛がうまく伝わっているか自信がありません。というか、何の話をしてるんでしょうかね、私。

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